高気密高断熱でもトイレが寒い?原因を説明いたします!

「高気密高断熱住宅であっても、トイレは寒い」
このような批判を聞いたことはありませんか。
一方で、「そもそも高気密高断熱住宅って何だろう」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回の記事では、高気密高断熱住宅の紹介をしたのち、トイレが寒くなる傾向にあるのかについて解説します。

□そもそも高気密高断熱の住宅とは

トイレの寒さについて説明する前に、まずは高気密高断熱住宅自体の紹介を行います。
高気密住宅とは、隙間ができないように建てられた住宅です。
一方で高断熱住宅とは、断熱性能を高めるように建てられた住宅です。
これら両方の性質を持つ住宅を、高気密高断熱住宅と言います。

断熱性能を数値化した指標として、「Ua値」があります。
これは「外皮平均熱還流率」のことで、要は家の内部から外部へどれだけ熱が逃げやすいかを表した数値です。
なお、Ua値が低いほど断熱性能が高くなります。

一方で気密性能を表す指標としては「C値」があります。
これは家にどれだけ隙間が空いているかを表した数値です。
この値もUa値と同様、低いほど高気密であることを示します。

まとめると、高気密高断熱住宅とは文字通り高気密性と高断熱性を兼ね備えた住宅です。
高い住宅性能を保有するため、多くのメリットが存在します。

□トイレが寒いって本当なの?

高気密高断熱住宅のメリットの一つに、家全体が温まりやすいというものがあります。
部屋間で温度差ができにくいため、ヒートショックも起こりづらくなります。

しかし、トイレは寒くなってしまいがちです。
理由は主に3点あります。

1つ目は、トイレを含む水回りでは配管が多いことです。
配管が多いと隙間ができやすいため、気密性能が低くなる傾向にあります。

2つ目は、トイレは基本北側に設置されることです。
設置場所自体が原因となり、寒くなってしまうこともあります。

3つ目は、巾木が多いことです。
巾木は、天井と壁、壁と床の構成材間にあります。
トイレは、構造上四方を巾木に囲まれています。
断熱材同士の隙間が多くなるため、断熱機密欠損が起きやすくなってしまいます。

□まとめ

高気密高断熱住宅とは、高い気密性と断熱性により住みやすさを追求した住宅です。
2025年以降は断熱等性能等級4以上が義務付けられるように、注目されつつあります。
しかしそのような住宅であっても、トイレは寒くなりがちです。
検討する際は、ハウスメーカーの方と話し合って策を考えるのが良いかもしれません。

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