高気密高断熱が必要ないって本当?なぜ必要と言われるのか?

高気密高断熱住宅にするかどうか迷っていると、様々な意見が聞こえてきます。
「高気密高断熱住宅は性能が良い」とするものもあれば、「必要ない」という意見もあるでしょう。
そこで当記事では、両方の意見について確認していきます。


□高気密高断熱住宅が必要な理由とは?


高気密高断熱住宅にする必要があると考える人は、主に以下の3つのメリットを主張します。

1つ目は、「省エネ性能の高さ」です。
高気密高断熱住宅では、冷暖房効率が良いです。
そのため少ないエネルギーで快適に過ごせますし、省エネにつながります。
省エネ性能が高いことで環境に優しい家になりますし、日々の電気代も節約できます。

2つ目は、「温度差の無い暮らしができること」です。
気密性能・断熱性能の高さにより、家が温まりやすく・冷めにくくなります。
またすべての部屋の温度を一定に保てます。

このメリットは一見小さいですが、意外と大きいです。
なぜなら寒暖差によるストレスが無くなりますし、ヒートショックの可能性も下がるためです。

3つ目は、「結露を防止できること」です。
結露の原因は、「壁や木材の隙間から外気が侵入すること」です。
高気密住宅では隙間を作らないように家を建てるため、結露の発生しにくくなります。

結露は木材の腐食を加速させて住宅の寿命を縮めます。
そのため必ず必要となる結露対策を、高気密住宅なら可能です。


□高気密高断熱住宅を必要ないと言う人の意見


以上のように、高気密高断熱住宅には多くのメリットがあります。
それでも必要ないという人は、なぜそのように言うのでしょうか。

よく聞くのが、「閉鎖的な住宅は日本向きではない」というものです。
確かに日本では、伝統的に風通しの良い住宅を建ててきました。
これは、夏場でも過ごしやすい住宅にするためです。

しかし現代において住宅の規模は縮小しています。
住宅と住宅の距離は近づき、プライベートを重視した住宅が建てられるようになっています。
閉鎖的な住宅も主流になってきているのです。

また、閉鎖的であっても、風通しの良い住宅は建てられます。
事実として、高気密高断熱住宅であっても風通しの良い住宅にするのは可能です。


□まとめ


高気密高断熱住宅には、「省エネ性能が高い」、」「温度差が少ない」、「結露を防止できる」と多くのメリットがあります。
批判もありますが、根拠のないものが多くあります。
批判もよく吟味してメリットと見比べて、高気密高断熱住宅を採用するかは判断しましょう。

高気密高断熱なのに寒い?寒い住宅にならないようにするためのポイントをご紹介!

高気密高断熱住宅なのに寒い」
以上のような意見を聞いて、高気密高断熱住宅にするか迷っている方はいらっしゃいませんか。
しかし高気密高断熱住宅でも寒い場合、何らかの問題がある場合が多いです。
そこで当記事では、高気密高断熱住宅なのに寒くなる原因と、対策をご紹介します。


高気密高断熱の住宅なのに寒い理由とは?


1つ目は、「そもそも高気密高断熱住宅ではなかった」というものです。
「高気密高断熱住宅ですよ」と喧伝している会社であっても、実は基準を満たしていなかったり、性能が足りなかったりということもあります。
可能であれば気密性の全棟検査をすうところが望ましいですが、難しい場合はC値やUa値を見るようにしましょう。
または、当社のような実績のある会社に依頼するようにしてください。

2つ目は、「換気扇」です。
換気の種類によっては、換気した時に室温が大きく変化してしまうでしょう。

第1種換気の中には、「全熱交換型」というものがあります。
この換気法では廃棄するときの室内の空気から熱を回収、吸気した空気に返還、という工程を踏みます。
そのため換気による温度変化も抑えられます。
また、この方法では温度だけでなく湿度も調整してくれます。


寒い高気密高断熱住宅にしないためには?


1.C値とUa値を数字で確認する
前述したように、C値やUa値を確認するのは有効です。
会社としての推奨値や実績値などを確認してみてください。

2.間取りをシンプルにする
シンプルな間取りは、冷暖房効率を上げるために役立ちます。
また、冷暖房効率を上げるためには、「間仕切りを減らすこと」と「全館空調など大きな冷暖房で管理すること」も役立ちます。

3.断熱材と窓の性能を確認する
断熱性能を表すUa値は、地域によって基準が違います。
まずは自分たちの地域の基準値を確認しましょう。
その上で、窓のサッシや建築材の性能を自分たちで確認するのも大切です。

4.換気システムを確認する
日本では、機械で吸排気を行う第1種換気と、排気は機械で、給気は自然で行う第3種換気が主流です。
中でも第3種換気は多いですが、高気密高断熱住宅には不向きです。
第1種換気を取り入れるようにしてください。

まとめ

寒くない高気密高断熱住宅にするためには、以下の4つの点について住宅建築前に考慮することが大切です。

・C値とUa値の確認
・間取りをシンプルに、仕切りを減らす、全館空調を導入する
・断熱材と窓のサッシの性能の確認
・第1種換気を導入する